ゴキブリは本体だけでなくふんも有害です。
また、ゴキブリのふんがある場所にはゴキブリが集まりやすく、気がつけばそこにゴキブリが大量繁殖している可能性もあります。
ゴキブリのふんを見つけたら、すぐに駆除しなければなりません。
今回はゴキブリのふんが発生しやすい場所やその有害性、対策方法などを解説します。
ゴキブリのふんがある意味
はじめに、ゴキブリのふんが目に見えるところに発生する意味や危険性を解説します。
ゴキブリの巣が近い
ゴキブリは、巣の近くでふんをする習性があります。
つまり、ゴキブリのふんがあるということは、その近くに巣があるということです。
ゴキブリは湿って暖かい場所に巣を作る習性があります。
一般住宅で湿って暖かい場所というと、風呂場の近くやキッチンが該当します。
ゴキブリのふんは病原菌の固まりなので、キッチンや風呂場が細菌類に汚染される可能性もあるでしょう。
ゴキブリの巣には卵や幼齢ゴキブリもいる
ゴキブリの巣はゴキブリの繁殖場所でもあります。
その中には卵や幼齢のゴキブリがおり、放置しておくとゴキブリが増殖する一方です。
反対に考えれば、ふんを頼りに巣を探し、一気に駆除できれば家からゴキブリを一掃できる可能性もあります。
ゴキブリのふんは他のゴキブリを寄せ集める
ゴキブリのふんには、集合フェロモンが含まれています。
一匹で家の中をうろついていたゴキブリが、ふんにひかれて集まってくる可能性もあるでしょう。
また、単体のゴキブリが巣を作るのに適した場所でふんをすると、ほかのゴキブリが集まってきてつがいとなり、巣を作って繁殖することもあります。
ふんを放っておくと際限なくゴキブリが増える可能性も高くなるのです。
ゴキブリのふんの見た目や落ちていやすい場所
では、ゴキブリのふんはどのような形をしているのでしょうか?
この項では、ゴキブリの見た目やふんが落ちていやすい場所などを紹介します。
これが分かれば、駆除も容易になるでしょう。
ゴキブリのふんは液状と固形がある
ゴキブリのふんは液状と固形のものがあります。
「ゴキブリのふんだ」と気づけるのは、固形のほうが多いでしょう。
まれにですが、固形と液状のふんが混ざった状態のものが発見されることもあります。
1~4ミリ程度の固まりが大量に落ちていたら糞の可能性が高い
「ごきぶり ふん」でインターネットを検索するとコショウの粒のような黒い固まりがたくさん散らばっている画像がヒットします。
1~4ミリ程度の固まりが大量に落ちており、なんだか分からないという場合は、ごきぶりのふんである可能性が高いでしょう。
ゴキブリの食べ物によっても糞の色は変わる
ゴキブリのふんは食べ物によって微妙に変化します。
真っ黒なこともあるし、茶色がかったものもあります。
ですから、「ゴキブリのふんぽいけれど色が違う」ということはありません。
湿った場所に1~4ミリ程度の固まりがたくさん散らばっていたら、ゴキブリのふんを疑いましょう。
チャバネゴキブリのふんには独特の臭いがある
ゴキブリのふんは他の動物のような嫌な臭いはありません。
しかし、チャバネゴキブリのふんは多量になると独特の臭いがあります。
嗅いだことがないような臭いがして、小さな固まりがたくさん散らばっている場合は、ゴキブリのふんである可能性が高いでしょう。
ゴキブリのふんが発生しやすい場所
では、どのような場所でゴキブリのふんが発生しやすいのでしょうか?
ここでは、その一例を紹介します。
水回り
ゴキブリは水がなければ生きられません。
また、一般住宅で水がある場所には生ゴミや皮脂、石鹸カスなどゴキブリにとって餌となるものがたくさんあります。
ですから、ゴキブリは水回りに巣を作りやすく、その周りにふんが散らばることが多いのです。
洗面台の下にある収納棚、キッチンのシンク下、食器棚の奥、ゴミ箱の隙間などです。
足のある家具を水回りに置いておくと、その下がゴキブリの巣になっていることもあるでしょう。
キッチンの狭い場所
キッチンは、浴室と同じくらい湿気があり、ゴキブリの餌が最も多い場所です。
前述したところ以外では、冷蔵庫の下や後ろがゴキブリの巣になりやすいでしょう。
特に、冷蔵庫の後はヒーターがあって暖かく、巣になりやすい場所です。
酷い場合はゴキブリによって配線が食いちぎられて冷蔵庫が故障することもあります。
冷蔵庫以外にも、電子レンジなどの裏や下に巣を作ることもあるでしょう。
新聞紙やダンボールの隙間
新聞紙やダンボールの隙間はゴキブリの取って格好の隠れ場所です。
水場においてあるダンボールや新聞紙は特にゴキブリの巣になりやすいでしょう。
また、単体のゴキブリがすみついてふんを発生させ、そこに引き寄せられた別のゴキブリと巣を作るためにどこか別の場所に移っていくこともあります。
物置などに古新聞やダンボールを長いこと放置しておくと、いつの間にかそこがゴキブリの巣になることもあるでしょう。
ゴキブリのふんの駆除方法
では、ゴキブリのふんを発見したらどのように駆除すればよいのでしょうか?
この項では、ゴキブリのふんを駆除する方法や、巣を退治する方法などを紹介します。
マスクと使い捨て手袋をして駆除する
前述したように、ごきぶりのふんは細菌の固まりです。
素手で触ってはいけません。また、ごきぶりのふんは乾燥して粉々になるとハウスダストのように目に見えないくらい小さくなります。
ですから、ゴキブリのふんを駆除するには、マスクと使い捨て手袋をつけて行いましょう。
掃除機で吸い取ってはいけません。
掃除機全体が細菌で汚染されます。
使い捨てにしてもよい小さいホウキとちりとりで行うか、使い捨ての雑巾のようなものを使いましょう。
ふんがあった場所はアルコールで除菌
ふんがあった場所は消毒用アルコールなどで念入りに除菌しましょう。
ふんを取り除いても細菌は残っています。
消毒用アルコールが使えない場所は、ノンアルコールで殺菌効果があるものを使ってください。
また、掃除に使った道具もすべて捨てましょう。
新聞紙やダンボールにふんがついていた場合もすべて捨ててください。
食器類などにふんがついていた場合は、アルコールなどで入念に拭き上げましょう。
そのまま使ってはいけません。
巣の駆除方法
ふんが散らばった近くにゴキブリの巣らしきものがあった場合はどうすればいいのでしょうか?
ゴキブリの巣はどういうもの?
ゴキブリの巣は、幼齢のゴキブリや卵が集団である場所です。
まれに成体のゴキブリが固まっているところもあります。
二匹以上のゴキブリがいる場所は巣だと思いましょう。
毒餌を使う
しかし、ふんがあったからといってすぐに巣が見つかるわけではありません。
ごきぶりの巣は見つけにくい場所にあるので、ゴキブリは見えても巣は見つからないという例も多いのです。
巣があるけれど見つからないという場合は、毒餌を利用しましょう。
今は、ホームセンターや薬局などにたくさんの毒餌が売っています。
ホウ酸団子などを自分で作る方法もありますが、定期的に確認する必要があるので、市販のもののほうが便利です。
毒餌を使えば、巣にいるゴキブリを全滅させることができます
水や餌を絶つ方法も有効
ゴキブリは水がなければ生きていけません。
ゴキブリのふんがある場合は、ゴキブリが飲めないように徹底的に水を絶ちましょう。
たとえば、シンクや洗面台の水滴、家電の水受け皿などから水をなくします。
水滴を拭き取り、水を入れっぱなしにしないようにしましょう。
また、水漏れがある場合はそこを直してください。
また、三角コーナーなどに生ゴミを入れっぱなしにしないようにしましょう。
生ゴミを捨てる場合は蓋が閉まる容器にゴミ袋を二重にして入れるなどすれば、ゴキブリも手がさせません。
どうしても駆除できない場合は業者に依頼する
ゴキブリは外から家中に入ってくることもあります。
また、冷蔵庫の裏側やエアコンの中などに巣を作られるとどうしても個人で対処するのは難しくなります。
この場合は、プロの業者に駆除を依頼するといいでしょう。
昔から飲食店はゴキブリ駆除を定期的に業者に依頼してきましたが、今は一般家庭でも業者に依頼するケースが増えています。
業者にゴキブリ駆除を依頼すれば、ゴキブリを一掃できるだけでなく、再繁殖しにくくなるでしょう。業者に依頼する目安は以下のとおりです。
・ゴキブリのふんを何度も駆除したが効果がない(頻繁に再発生する)
・ゴキブリの成体を頻繁にみかける
・ゴキブリの卵を多く見かけた
・冷蔵庫の裏やエアコンの中にゴキブリが入ってくるところを見た
ゴキブリを駆除してくれる業者はたくさんあります。
今はホームページを開設している業者も多いので、インターネットを利用して評判よい業者を探しましょう。
賃貸物件の場合は管理会社に報告する
マンションやアパートの場合は、よその部屋がゴキブリの発生源となっている可能性もあります。
賃貸物件のアパートやマンションでゴキブリの被害に悩まされている場合は、管理会社に連絡してください。
対応してくれる場合もあります。分譲物件の場合は管理組合に訴えるのがおすすめです。
まとめ:ゴキブリの糞があったら巣を疑って一網打尽にしよう
今回はゴキブリのふんが発生する意味や駆除方法などを解説しました。
・ゴキブリの糞があったら巣が近い
・ゴキブリの糞は他のゴキブリを寄せ集める
・ゴキブリの糞が発生しやすいのは水回り
・自分で駆除する時にはマスク、手袋をする
・自分で無理な時には駆除業者に頼もう
ゴキブリのふんが発生したら単に片付けるだけでなく、ゴキブリの巣があるものと考えて対応した方がいいでしょう。