久しぶりにエアコンスイッチを入れた時などに、吹き出し口から黒い粉や塊が出ることがありませんか。
その黒い粉や塊の正体は、ホコリとカビ。
吹き出し口から出てくるということは内部にもたくさん汚れがある証拠です。
汚れたエアコンを使用していると病気の原因になります。
エアコンの構造と黒い粉の関係、自分で出来るエアコン掃除について解説します。
この記事の目次
エアコンから出る黒い粉の正体はカビ 原因と掃除方法を知って撃退
エアコンからこぼれ落ちる黒い粉、その正体はホコリとカビ。
時には害虫の卵であることも。
カビが発生したエアコンを使い続けると部屋の中にカビを含んだ空気をまき散らすことになります。
エアコン内でカビが発生するメカニズムと共に、撃退法について解説します。
エアコンの吹き出し口から出た黒い粉の正体は
エアコンから出る黒い粉のようなものには大きく3つのタイプに分類することができます。
まず、ひとつはすすのような小さな黒い粉。
エアコンを作動した際に吹き出し口付近にみられるタイプです。
これは、エアコンの内部にあるファンやアルミフィンと呼ばれる部分についた汚れがはがれて出てきている状態で、エアコンで冷房機能を使用している場合は、水分が含まれているためカビが混ざっている可能性もあります。
もう少し大きな黒い粉の塊、これはカビを持ったホコリです。
ホコリの塊にカビが繁殖している状態で、湯気や油飛びのあるキッチン付近のエアコンは、常時水分にさらされ油を吸い込んで循環しているため、大きめの黒い塊や粘着きのある塊となっていることもあります。
もうひとつ別のタイプの黒い粉。
これは粉というより粒状で形が揃ったものが複数パラパラと落ちてきたら、それはゴキブリの卵の可能性があります。
エアコンは室外と室内を隔てる壁に設置されておりその隙間を通じて室内にゴキブリが入り込んでくることがあります。
エアコンの周囲でゴキブリを見かけたり、エアコンからゴキブリの死骸が落ちてきた、そんな時は要注意です。
エアコンの黒い粉は要注意
エアコンから黒い粉が落ちてきたら危険信号です。
黒い粉自体、カビであり良いものではありません。しかしこれは掃除機で始末すればとりあえずはOK。
それよりも怖いのはエアコン内部の汚れです。
黒い粉が外に出てくるということはエアコン内部にホコリとカビ、場合によって害虫が存在するサインです。
このまま使い続けるとカビを部屋にまき散らすことになります。
独特の匂いもこのカビが原因。
小さな子どもやお年寄りはもちろん、肺や呼吸器が弱い方は特に心配です。
黒い粉を見かけたらエアコン掃除のプロ、専門業者への依頼がマストです。
エアコンの構造と汚れる仕組み
エアコンの汚れを知るためにその構造についてみていきます。
エアコンは室内の空気を機内に取り込み、温度を変えて室内に戻すという循環作業をしています。
空気中にはホコリがたくさんあることから、空気を吸い込む際にはホコリも同時にエアコン内に取り入れます。
大きなホコリは本体前部のフィルターでブロックしますが、全ては摂り切れず、エアコン内にホコリが溜まって汚れた状態に。
夏場エアコンを使って冷房、ドライを作動させると水分が発生します。
冷却によりエアコン内に結露が発生するのは通常のことで、この水分は室外につながるドレンホースを伝って排出されます。
エアコンが作動している間は冷却から排出までがスムーズですが、結露がついたままの状態でエアコンを止めてしまうと、濡れたままの状態で温度が上がりカビの発生原因に。
冷房やドライ使用後は、「内部クリーン機能」または「送風機能」をしばらく作動させエアコン内部をキレイに保つようにしましょう。
エアコンから黒い粉をブロック、自分でできるお手入れ
エアコンから黒い粉がくる前にまずは自分でエアコンをキレイにしましょう。
エアコン掃除は自分でできる範囲とプロの業者に任せるべき範囲があります。
自分でできるエアコンお手入れについてみていきます。
エアコンから黒い粉 自分でできる掃除法
まず普段のお手入れとして、エアコン使用中は週に一度のフィルター掃除を行いましょう。
フィルターは掃除機でホコリを吸い取るだけでは不十分です。
古い歯ブラシと洗浄液を使い水洗いが必要。
エアコンに戻す前に十分乾かしてください。
エアコンの内部まで自分で掃除をしたいという方にエアコン洗浄スプレーが使えます。
エアコン洗浄スプレーは次の種類があります。
・フィルタークリーナー
・フィンクリーナー
・ファンクリーナー
・ドレンホースクリーナー
洗浄したい部分によってクリーナーを使い分けましょう。
自分でエアコンの内部掃除を実施する場合は年に1回程度が適当です。
エアコンを自分で掃除する時に気をつける点
内部の掃除をする際は、壁や床にまで洗浄液や掃除後の汚水が流れてしまうこともあります。
壁や床の素材によってはシミになることも。まず養生をしっかり行ってから実施するのがオススメです。
エアコン内部の掃除は、誤ると大きな火災につながることもあります。エアコンの構造を理解していない場合や電化製品の取り扱いに慣れていない場合は慎重に行ってください。
エアコンから黒い粉が出る前に普段から気を付けるべきこと
エアコンは使用していると汚れることは仕方ありません。
しかしメンテナンスによってその汚れの進行に違いがあります。
まずは一番手軽にできるフィルターをこまめに掃除しましょう。
エアコンが室内の空気を吸い込んだ時にまず通るのがフィルターです。
このフィルターが汚れていると空気の吸い込みが悪くなり循環の妨げに。空気循環がスムーズにいかないエアコンはさらにパワーをかけて冷やそうとしますので結露ができやすくなります。
結露はやがてカビ発生の原因につながります。
フィルターをキレイに保つことは基本のお掃除ポイントですね!
もう一つはエアコンの内部クリーン機能を使用すること。
機種によっては冷房を止めると自動で内部クリーンを行うものもあります。
冷房使用後に内部クリーン機能を使い結露を取っておくとカビの発生を抑えることができます。
内部クリーン機能がない機種の場合は送風機能で代用することが可能です。
エアコン掃除の頻度
エアコンは掃除しなければならないことはわかっていてもどれくらいの頻度でするのか適当か悩むところです。
自分で行うフィルター掃除は使用中は少なくとも週に一度は行いましょう。
プロの業者にエアコンクリーニングを頼む頻度とタイミングについて解説します。
エアコン掃除 業者に頼むタイミング
プロに頼むエアコンクリーニングの頻度は年に1度が適当です。
エアコンクリーニングを頼むべきタイミングですが、冷房が活躍する夏前はかなり混み合います。
冷房を使う時期になって黒い粉を発見し慌てて依頼するという方も少なくないよう。
繁忙期は予約が取れにくく、1か月待ちということも珍しくありません。繁忙期は料金も高め若しくは割引適用外が通常。
業者によっては仕事が雑になることもあるのでオススメ時期ではありません。
ねらい目は春もしくは秋。
キャンペーン等割引を行う業者もあり予約も比較的スムーズ。
夏になって慌てる前に早めに対応しましょう。
エアコンの室外機については1年に1度程度自分できちんとメンテナンスするのがオススメです。
普段雨ざらしになっていることも多いので、点検の意味も含め掃除を行いましょう。
室外機内部は非常にデリケートですので、分解掃除が必要な場合は業者に依頼が安心です。
賃貸物件のエアコン掃除とクリーニングは必要か
賃貸物件において居室の通常のメンテナンスは借主マターですので、フィルター掃除やエアコン外周のホコリ除去はしっかり行いましょう。
賃貸物件についているエアコンがもともと部屋についていたものであるなら、借主の過失や常識を超える使用方法でクリーニングが必要になった場合を除き基本的に業者クリーニングを借主が行うことはありません。
通常の使用でクリーニングが必要となった場合は貸主に相談しましょう。
特に入居してすぐのエアコンの不調や匂いは、入居前のクリーニングがしっかりと行えていない可能性があります。
勝手に業者クリーニングを依頼したり、エアコン洗浄スプレーで掃除をし万一エアコンが壊れてしまった場合、借主責任になりますのでご注意ください。
賃貸物件に借主が購入たエアコンを設置している場合は、メンテナンスは当然借主の責任で
す。
エアコンから出る黒い粉は危険 定期的なメンテナンスが絶対不可欠
エアコンから出てくる粉について、その正体と解決法を解説しました。
- エアコンの吹き出し口から出てきた黒い粉はカビを含んだホコリ。
- 粒子状のものはゴキブリの卵の場合も。
- エアコンはホコリをためやすくカビを発生しやすい構造。
- エアコン掃除、自分でできるフィルター掃除は週に一度は行うこと。
- 内部掃除は部分ごとの対応が必要。構造に詳しくない場合はプロの業者に任せるのが安心。
- エアコン使用中は「内部クリーン」「送風」機能で機内結露を防止。
- エアコンの内部クリーニングは年に一度が適当。賃貸物件は実施前に貸主に相談を。
エアコンから出てくる黒い粉は、体に悪い影響を与えることもあるカビ。
こまめな掃除と、適度なクリーニングでカビを排除し安全快適にエアコンを使用しましょう。
エアコン掃除は、エアコンクリーナーを使うことで自分で対応することが可能です。
不安な場合はプロの業者に依頼してください。