エアコンからゴキブリが落ちてきた、という恐ろしい経験をされた方は意外と多いものです。
実はエアコンの内部はゴキブリにとって快適な環境なので、入り口があればそこからエアコン内部に入り込み、巣を作ることも珍しくありません。
そこで今回は、エアコンにゴキブリが侵入する仕組みや対処方、手軽に手に入る予防ホグッズなどを紹介しましょう。
この記事の目次
エアコン内はゴキブリが好む環境になりやすい
はじめに、なぜエアコン内にゴキブリが侵入するのか、その理由について詳しく解説します。
エアコン内には水分がある
ゴキブリは水が無ければ生きていけません。
エアコン内には、水分があります。
エアコンは室内の空気を取り込み、適温にして再び室内へ放出します。
冷房時は空気を冷やす際に気化熱で空気中の水分がエアコン内に放出されるのです。
水分の大部分は設置されたホースから外へ排出されますが、完璧とはいきません。
残った水分がゴキブリの飲み水となります。
エアコン内は暖かく狭い
ゴキブリは暖かくて暗く、狭い場所を好みます。
エアコンはその全ての条件を満たしています。
エアコンを運転しているときはゴキブリが入りにくいのですが、オフシーズンになり稼働しない時間が長くなると、ゴキブリの巣になる可能性が高まります。
エアコン内は高温多湿になりやすい
エアコン内は冷房中も電気の熱で一定の温度に保たれています。
しかも水分があるので高温多湿になりやすいのです。
「エアコンを使っていたらカビが発生した」というのは、内部が高温多湿になっている証拠でもあります。
高温多湿はゴキブリが最も好む環境です。
ゴキブリの侵入経路
では、ゴキブリはどこからエアコン内部に侵入するのでしょうか?
この項では、ゴキブリの代表的な侵入経路を紹介します。
排水ホースから侵入する
エアコンには、排水ホース(ドレンホース)が必ずついています。
この排水ホースはエアコン内にたまった結露を外に排出する役目を担っている一方で、外部から虫などが入ってくる侵入経路となりやすいのです。
身体が小さなゴキブリならば、排水ホースから内部に入り、そこで繁殖することも十分にあります。
特に、都市部は外にゴキブリがたくさんいるので、排水ホースが第一の侵入経路になりやすいでしょう。
配管用の穴
エアコンの近くには配管を通す穴があいています。
配管と穴の隙間は通常専用のパテで覆われていますが、経年と共にこのパテが劣化し、隙間が空くことがあります。
そこからゴキブリが侵入することもあるでしょう。
狭い隙間でも平べったいゴキブリならば出入りできます。
玄関や窓
ゴキブリはわずかな隙間から屋内に侵入します。
特に、集合住宅や隣家が近い場合は、窓や玄関の隙間からゴキブリが入ってくることもあるでしょう。
ゴミの収集場所や飲食店が近い場合も要注意です。
排水口
まれにですが、排水口からゴキブリが侵入してくることもあります。
特に、古い家は配水管が劣化しており、隙間からゴキブリが入ってくることもあるでしょう。
ゴキブリがエアコンの中に入っているかチェックする方法
では、エアコンの中にゴキブリが入っているかどうかチェックする方法はあるのでしょうか?
この項では、その方法の一例を紹介します。
エアコンを軽く叩く
新聞紙を丸めたものなどで、エアコンをカバーの上から軽くトントンと叩いてみましょう。ゴキブリが内部にいる場合は、カサカサと音がします。
ここで驚いてエアコンを作動させてはいけません。
ゴキブリが飛び出してくればいいのですが、回っているファンに巻きこまれてつぶれると、故障の原因になります。
そのまま追い出せるなら追い出しましょう。
エアコンの下をチェックする
エアコンの下に黒く細かいものがたくさん落ちている場合、ゴキブリのフンの可能性があります。
ゴキブリのフンが落ちているということは、エアコン内部がゴキブリの巣になっている可能性が高いでしょう。
退治する場合は、入念な準備が必要です。
エアコン内部にゴキブリが入っている場合の対処方
では、エアコン内部にゴキブリが入っている可能性がある場合はどうしたらいいのでしょうか?
この項では、その一例を紹介します。
エアコン内部から追い出して殺虫剤で対処する
前述したようにエアコン内部にゴキブリがいる場合は、エアコンからゴキブリを追い出しましょう。
ゴキブリが出てきたら、殺虫剤で退治してください。
ただし、エアコンの内部に殺虫剤を撒いてはいけません。
エアコンは精密機械なので、内部に殺虫剤をかければ故障の原因となります。
噴霧タイプの殺虫剤を使う
噴霧タイプの殺虫剤を使えば、エアコン内部のゴキブリを退治することができます。
電源を切り、使用方法を守って殺虫剤を焚きましょう。
そうすれば、内部のゴキブリを退治することができます。
手に負えない場合は業者に依頼する
エアコンの内部にゴキブリが巣を作っている可能性が高い場合は、エアコンのクリーニング業者やゴキブリ駆除業者に連絡しましょう。
エアコン内部に巣くうゴキブリを退治し、クリーニングまで行ってくれる業者もあります。
エアコンの内部が巣になっている場合、そこにフンや卵がある可能性も高いので、クリーニングは必須です。
エアコンにゴキブリが侵入するのを防ぐ方法
では、どうすればエアコンにゴキブリが侵入するのを防げるでしょうか?
排水ホースにキャップを付ける
排水ホースの先端にゴキブリが侵入しないよう専用のキャップを付けるといいでしょう。
専用キャップは100円ショップやホームセンターなどで購入できます。
あらかじめおおよそのホースのサイズを測っていきましょう。
パテを張り直す
配管を支えているパテがひび割れていたり崩れていたりする場合は、張り直しが必要です。
ホームセンターには配管固定用のパテが販売されているので、自分で埋めてもいいでしょう。
賃貸物件の場合は、大家さんや管理会社に連絡してください。
賃借人が勝手にパテを使ってひび割れなどをふさいではいけません。
エアコンの周りにゴキブリの捕獲器などをつける
エアコンがゴキブリの巣に適しているならば、ゴキブリはエアコンを目指そうとします。
ですから、その周りにごきぶりホイホイなどの捕獲器、毒餌などを撒いておきましょう。
そうすれば、ゴキブリを一網打尽にすることができます。
特に毒餌はゴキブリの巣を全滅させることもできるので、エアコン内部にゴキブリがいて困っている場合は使ってみましょう。
エアコンのフィルターを掃除する
エアコンのフィルターがほこりまみれだと、ますますゴキブリが好む環境になります。
エアコンのフィルターは小まめに掃除しましょう。
ドライ運転をしてエアコン内部の水分を飛ばす
エアコン内に水分が残っていると、ゴキブリが好む環境になります。
エアコンを使用した後は、ドライ運転を2時間ほどして、エアコン内の水分を飛ばしましょう。
エアコン内が乾いていれば、ゴキブリにとっては好ましくない環境になり、中にいつくことはありません。
また、おそうじ機能付きのエアコンの場合は、定期的に掃除をしてあげることが大切です。
エアコンの周りの環境も大切
また、エアコン内でゴキブリが繁殖しないようにするためには、周りの環境も大切です。この項では、エアコンの周りの環境について解説します。
ダンボールを積んでおかない
ダンボールや古新聞の隙間は、ゴキブリのすみかになりやすい場所です。
室外機の周辺にダンボールや古新聞の束があるようならば、速攻で片付けましょう。
ゴキブリの繁殖場所を増やしているようなものです。
生ゴミは密封して片付ける
生ゴミは、ゴキブリの大好物です。
ゴキブリが部屋の中にいる場合は、生ゴミは密封して捨てましょう。
三角コーナーにそのままにしておいたり、ゴミ箱に直接放り込んだりするのはさけてください。
ベランダを清潔にする
集合住宅の場合、ベランダからゴキブリが侵入してくることは珍しくありません。
ベランダにゴミを保管したり乱雑に物を置いたりしないようにしましょう。
ダンボールや古新聞の束をベランダに放置しておくと、格好の繁殖場所になります。
捕獲器などを置く
都市部などでは、家中をいくら清潔にしていても、外部からゴキブリが侵入してくることもあります。
飲食店などが周りにある場合はゴキブリが入って気安い環境と言えるでしょう。
このような環境の場合は、家に捕獲器を置いておきましょう。
また、可能ならば定期的に噴霧式の殺虫剤を使うと物陰に隠れたゴキブリを退治できます。
定期的に駆除業者が回ってくる物件は便利
賃貸住宅の場合は、定期的に害虫駆除を行っているところもあります。
都市部でアパートなどを借りる場合、定期的に駆除業者がゴキブリ機序をやってくれる物件を選ぶとエアコン内部でゴキブリが繁殖するような事態にはなりにくいでしょう。
まとめ:エアコンや周辺環境をゴキブリが好まない環境に
今回は、エアコン内部にゴキブリが入り込むルートやその理由、ゴキブリへの対処方法などを紹介しました。
ゴキブリは、ちょっとした隙間から入り込み、いつのまにか巣を作っていることも珍しくありません。
・エアコン内はゴキブリが好む環境
・エアコンにはゴキブリの侵入経路がある
・エアコン内にゴキブリがいるかは軽く叩く
・ゴキブリ退治が出来ない時は業者を選んでもOK
・エアコン周りの環境を整える
特に、夏が終わり冬になるまでにしばらくエアコンを使わないときにゴキブリが入り込み、大繁殖することもあるでしょう。
ですから、夏が終ったら、ドライ運転をして内部をよく乾燥させ、できるだけ内部を掃除しておきましょう。
内部で巣を作られると専門の業者でないと駆除が難しくなります